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こども食堂とは、地域住民や自治体が主体となり、無料または低価格帯で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場を指しています。また、単に「子どもたちの食事提供の場」としてだけではなく、帰りが遅い会社員、家事をする時間のない家族などが集まって食事をとることも可能です。このように、「人が多く集まる場所」ができたことで、地域住民のコミュニケーションの場としても機能しているのです。こども食堂は、民間発の自主的、自発的な取り組みから始まりました。(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と連携した地域における食育の推進」)

こども食堂が始まったきっかけは?

こども食堂のは、東京都大田区にある八百屋の店主が2012年に始めたことがきっかけです。

朝ごはんや晩ごはんを十分に食べることができない子どもたちがいることを知った八百屋の店主が、自ら始めたのです。その活動を知った東京都豊島区の子ども支援をしていた団体のメンバーが活動に取り入れたことで、瞬く間に全国に活動の輪が広がっていきました。

手作りで温かい食事が無料で食べられる

一番のメリットは、手作りで暖かい食事が格安で食べられることです。日本では2015年時点で7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。そういった厳しい生活の中で、手作りの温かい食事が食べられるのは成長期の子どもたちにとって心身の健康に重要です。近年は、地域の人が育てた野菜や寄付された食材を、栄養士が栄養のバランスを考えて献立を作る場所も増えています。貧困に苦しんでいる子どもにとっては、メリットが大きい取り組みと言えます。
 

アットホームな雰囲気で誰かと食事ができる

近年は共働きの家庭が、貧困層に限らず一般的になってきました。
そのため、学校から帰ってきた子どもたちが家でご飯を1人きりで食べる「孤食」も多くなっています。こども食堂は、温かい食事を提供するだけでなく、地域住民の目が届く所で安全にご飯を食べることができます。また、たくさんの人々が集まる場所であることから、アットホームな雰囲気の中で食事をとることで、その時間を楽しみながら過ごすことができます。子どもが突然倒れたり、怪我をしたり病気になるなど異変があった時に、親がそばにいないと早急な対応ができません。こども食堂にいる時であれば、大人の目があり適切な対応ができます。そのような意味でも、誰かの目が届く場所で食事を取れる環境は、両親にとって安心だと言えるでしょう。

子ども同士、親同士のコミュニケーションが取れる

両親が共働きの家庭であると、親同士のコミュニケーションも疎遠になる傾向があります。

こども食堂は、子どもたちがクラスや学年を超えたコミュニケーションを楽しめたり、子育ての相談ができる親同士のコミュニティも生まれます。こども食堂で生まれたコミュニケーションから、「少しの時間だけ子どもを見ていて欲しい」などのお願いなどができるネットワークもできるかもしれません。子どもだけでなく子どもを育てる親たちにとっても、食事をしながらコミュニケーションを取れる場所としても定着しています。

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と連携した地域における食育の推進」)

こども食堂のデメリットはあるの?

こども食堂は、実際に利用する子どもたちや、子どもを持つ親にとっては多くのメリットがあります。しかし、こども食堂を運営する側にとっては多くの課題が存在するのです。

スタッフ・会場の確保が難しい

日本全国に急増しているこども食堂は、誰でも始められることが多くの人に知られており、こども食堂の開設は全国に広がっています。しかし、そこで働くボランティアベースのスタッフは、家族の状況や仕事などの様々な環境の変化によって、持続的に確保することが難しいという問題もあります。その他にも、「こども食堂を開催する場所」にも大きな課題があります。ボランティアベースで行われているこども食堂においては、場所を借りる費用も大きな痛手となってしまいます。そのために、無償で「こども食堂を開催できる場所」が少ないのも課題といえるでしょう。全国では、居住している民家で行ったり、メンバーの方が営んでいるお店を使って行ったりと、様々な工夫でこども食堂が運営されています。

運営費(活動費)の確保が難しい

こども食堂は基本的にボランティアベースのため、運営費の確保が難しいのです。一般的なこども食堂では、料金設定を無料〜300円程度としており、食材などはフードバンクや地域住民の寄付などで賄っています。活動資金については、こども食堂を運営している人々の「持ち出し」で準備することが多いため、行政からの助成金などの支援が待たれます。

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」,2018)

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